全国温泉地人気トップランクの草津温泉の中で、< 源泉かけ流しで 土曜泊1泊2食 1万円以下 ( 2人利用の場合 ) > という格安温泉旅館飯島館は、湯畑のほど近くにありました。 この草津温泉飯島館を170枚の写真で宿のHPより、また数ある旅行サイトより10倍詳しく徹底紹介します。
草津温泉 飯島館を気に入りましたっ !
草津温泉の中で休日前泊で1泊2食1万円以下(2人で宿泊の場合)という激安の宿だけに、飯島館の施設・設備などは簡素で経年劣化も隠せません。部屋によっては、隣の音もかなり聞こえます。また料理もボリュームはありますが、料亭のような凝った料理ではく、町の食堂のような家庭料理風の料理です。 それでも私がこの草津温泉飯島館を気に入ったのは、まずは温泉です。お湯だくの状態の湯船が複数あり、滞在中に
そのすべてに貸し切り状態で入ることが出来ました。また、朝夕食ともに部屋出しです。やはり自室でゆったりと飲みながら夕食をとれるのは、温泉旅の醍醐味の一つだと思います。しかも料理の上げ下げの際の従業員さんの態度が何とも良いのです。とくべつなサービスをするとかではないのですが、朴訥ながら一生懸命もてなしてくれているのが伝わります。さらに初めて宿泊した際は、女将も部屋を訪れて挨拶をしていきました。これは中級・上級の宿でもなかなかないですよね。
このような訳で、私はこの草津飯島館をとても気に入り、二度泊まりました。この宿なら。連泊して湯治に使っても良いと考えています。それではどうぞごゆっくりご覧下さい。
草津温泉飯島館は「湯畑源湯」+「わたの湯源泉」
草津温泉には6つの源泉があります。 本来草津の源泉は100以上あるのですが源泉集中管理方式 ( いくつかの源泉を1ヶ所にまとめて貯え、各旅館・ホテル等に給湯します)を導入してから、湯畑源泉、白旗源泉、地蔵源泉、西の河原源泉、煮川源泉、万代鉱源泉の6つに集約されました。 とはいえ、これ以外の源泉が無くなったわけではなく、この飯島館では 「 湯畑源泉 」 に加えて 「 わたの湯源泉 」 の2つの源泉を使用しています。
この 「 わたの湯源泉 」 は、数値的には温度51.1℃、PH2.1と草津源泉の標準レベルなのですが、湯の花成分が多く白濁するのが特徴です。色が白いから
「 綿の湯 」 と呼ぶのではなく、泉質がとてもまろやかで真綿に包まれているようなので「 わたの湯 」 となったそうです。草津温泉の中で比較すると、泉質が柔らかく、虚弱な人、冷え性の人、不妊症の人に効果があるそうですが、この源泉を引く旅館・ホテルは少なくこの源泉に入るのは希少価値があります。 今回泊まった飯島館でも
「 湯畑源泉 」に加えてこの 「 わたの湯源泉 」 も引いていますが、 「 湯畑源泉 」 の方が割合が多いようです。その結果、湯の白濁は無く透明ですし、泉質も「
わたの湯 」と言われるような柔らかさのない強烈な 「 草津の湯 」 を味わえます。
草津温泉の、今一番のお気に入りは !
私が草津温泉に泊まった宿は、最初が高級旅館の奈良屋旅館。次に美津木、金みどりで、最安のおおるりグループのホテルも3箇所 ( ホテルニュー紅葉、ホテルニュー七星、ホテルおおるり
) で泊まりました。覚えている範囲で、9つの草津温泉旅館・ホテルに泊まってきました。 いずれの宿でも温泉は満足レベルです。
私にとって草津温泉は、東日本の 『 温泉地 』 としては最高です。 『 温泉宿 』 という単位であれば乳頭温泉の宿などが好きですが、『 温泉地
』 という単位で総合的に鑑みると、現在の私には草津温泉がベストです。 なぜなら、温泉以外の部分もとても充実しているからです。 ひと風呂浴びて浴衣に着替えそぞろ歩きするに、草津ほど狭い範囲に魅力が集約された温泉地はありません。温泉地として最も大切な
『 スマートボール 』 『 射的 』 と 『 温泉饅頭 』 が揃っています (笑)。
そんな草津温泉で、私が必ず訪れるのが 『 山マタギと海番屋 』 です。 草津温泉一番の賑やかな通りの 「 西の河原通 り 」に面した 『 山マタギと海番屋 』 は、ホテルみゆきの真ん前にあります。(
ホテルみゆきも土曜日に二人で宿泊すると一人一万円以下で泊まれる日が設定されています。貸切の露天風呂が三つある魅力的な宿で、一度泊まったことがあります。いずれホテルみゆきの詳細レポートも紹介します
) さてこの 『 山マタギと海番屋 』 は 「 西の河原通 り 」 に面して焼き物をしており、通りを歩いているとイワナや肉、大しいたけなどを香ばしいにおいと煙をが目と鼻を刺激します。 しかも店中は古民家風の落ち着いた雰囲気の中、昭和の流行歌が流れ、どぶろくやイワナの骨酒を飲みながら珍しいつまみも楽しめます。 そして安い
! ここで飲むと時間を忘れてしまいます・・・
もう一つ、最近気になっているのが草津ヒルズ・ブランシェのフレンチ・レストランぶどうの木です。ここはヒルズと称するように丘の上にあり、窓から素晴らしい景色が眺められます。そして「フレンチ」。還暦過ぎの私には、イタリアンよりフレンチの方が馴染みが長く、イタリアンばかりの最近ではフレンチレストランという響きに郷愁さえ覚えてしまいます。 一度お昼に食事で伺いましたが、次回は夕方から訪れて刻々と夜景へと変わりゆく景色の移ろいを肴に、飲んだくれたいと思っています(笑)。
草津温泉はこんな温泉ですよ !
日本の温泉地は 3.084ヶ所もありますが、数ある温泉地の中で草津温泉は「三名泉」にも「三大薬泉」にも数えられ、また東の大関・横綱とも、日本一ともいわれる最高峰の温泉地です。(下記をご参照下さい) では草津温泉が ‘ 高く評価される理由 ’ は、というと
日本一の自噴の温泉湧出量
この自噴温泉のおかげで、草津温泉のほとんどの宿が 「 源泉かけ流し 」 を実現しているそうです。 実際に草津温泉に入ってみて、『 残念・・・お湯が死んでいる 』と思わせる宿はありませんでした。みずみずしく新鮮な生きた温泉に入れるのが、草津温泉の魅力です。
日本有数の酸性泉
もう一つ、高く評価される理由の一つは泉質です。 硫黄分を含んだ日本有数の酸性泉が多く、PH値は2.1という強酸性 ! 温泉に浸すと10円玉なら2週間で、1円玉なら1週間で溶けてなくなり、釘な9日間でボロボロの針のようになるそうです。今回泊まった飯島館はとても安いので、いつか2週間泊まって実験してみたいですね。でも10円玉がなくなるのは悲しいので、釘で実験しようっと (笑)
という二つの理由で、古来から高く評価されているのだと思います。
世界的に有名になったの明治時代にベルツ博士のおかげですが、その200年前の江戸時代には徳川吉宗将軍にも草津の温泉を献上していました。本当に古くから高い評価を得ていた事がしのばれます。
( 参考資料 )
日本三名泉
有馬温泉(兵庫)、草津温泉(群馬)、下呂温泉(岐阜)
日本三大薬泉
松之山温泉(新潟)、草津温泉(群馬)、有馬温泉(兵庫)
西の大関
有馬温泉(兵庫)
東の大関
草津温泉(群馬)
自噴日本一
(複数源泉)草津温泉(群馬県)
(単独源泉)玉川温泉(秋田県)
露天風呂日本一
(単独)草津温泉露天風呂(群馬県)
草津温泉の6つの源泉について
草津温泉には6つの源泉があります。 前述のように本来草津の源泉は100以上あるのですが源泉集中管理方式 ( いくつかの源泉を1ヶ所にまとめて貯え、各旅館・ホテル等に給湯します)
を導入した事により、湯畑源泉、白旗源泉、地蔵源泉、西の河原源泉、煮川源泉、万代鉱源泉の6つに集約されました。
それ出は簡単に各源泉を紹介してみます。
Q1, 草津で最大の源泉は?
1位 万代鉱源泉
6200L/分
2位 湯畑源泉
4040~4437L/分
3位 白旗源泉
659~1508L/分
4位 西の河原源泉
1073~1400L/分
5位 煮川源泉
817~ 689L/分
6位 地蔵源泉
252~ 386L/分
その他の源泉
17680~19259L/分
地蔵源泉の20倍前後の湯量を誇る万代鉱源泉は、草津源泉の中で最も多くの旅館・ホテルに源泉を供給しているそうです。その圧倒的な湯量と高温という特質を活かして、草津の街に温水 ( 温かい水道水 ) を提供したり、冬の草津の町の道路を温めて融雪したりしています
Q2, 草津で一番の美人の湯は?
1位 万代鉱源泉 約500mg/㎏
2位 西の河原源泉 約250mg/㎏
3位 白旗源泉 約210mg/㎏
4位 湯畑源泉 約210mg/㎏
5位 地蔵源泉 約210 mg/㎏
6位 煮川源泉 約190mg/㎏
美容液に使用されるメタケイ酸の量が100mg以上になると‘美人の湯’と言われますが、草津温泉の6つの源泉はすべて基準をクリア。中でも万代鉱源泉は500mgと超美人の湯のレベルです。私は国内指折りのメタケイ酸含有量を誇る
メタイ酸493mgの‘しんとろの湯 ( 宮城県 ) ’に入りましたが、その感想は ‘ まるで美容液の中に浸かるようなヌルヌル感 ’ を感じました。
Q3, 草津で一番熱い源泉は?
1位 万代鉱源泉 約95℃
2位 白旗源泉 約56℃
3位 湯畑源泉 約56℃
4位 地蔵源泉 約53℃
5位 煮川源泉 約52℃
6位 西の河原源泉 約49℃
万代鉱源泉は 草津温泉の中で、「 草津の町の水道をお温水に変える 」 、「 冬に草津の町の道路の雪を融雪する 」 という大役を果たしていますが、それ可能にするのが
≪ 草津源泉最大の流出量 ≫ とともに ≪ 草津源泉の中の最高温度 ≫ なのです。ほかの源泉が約50℃なのに対して、圧倒的な高温を誇ります。
Q4, 草津温泉のにごり湯は?
( 遊離硫化水素ガスの量 )
白濁 万代鉱源泉
0mg/㎏
西の河原源泉 約0.6mg/㎏
湯畑源泉 約7.1mg/㎏
地蔵源泉 約7.0mg/㎏
白旗源泉 約7.7mg/㎏
煮川源泉 約 10mg/㎏
温泉が白く濁るのは、温泉成分の硫化水素の含有量によるそうです。硫化水素は空気に触れ光に当たる事で、結晶化され硫黄の白っぽい粉になり、それがお湯にも溶け込んで、お湯を白濁させます。さらにその溶け込んだ結晶が結びついて大きくなり湯の中に舞うのを、私達は 「 湯の花 」 と呼んでいます。 しかしいくら硫化水素が多量に含有されていても、お湯が白濁するには 「 空気に触れる時間の長さ 」 と 「 光に当たる条件 ( 内湯か露天かなど ) 」 が必要です。光の当たらない内湯で、かつすさまじい量のかけ流しである場合など、遊離硫化水素ガスが多量に含まれていても白濁しないこともあるようです。実は万代鉱源泉にも硫化水素は含有されているのですがガス状の遊離硫化水素であるがため、95℃の高温で飛んでしまい、白濁はしないのだそうです。